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賢狼パニ(ぱにたん)の昔話 第16話 「中小企業」

昔話16話

今回のお話の登場人物

賢狼パニ(・∀・)

賢狼が3号支店で勤務を始めて最初の年末です。年末といえば忘年会ですが、支店長になると取引先を一同に集めて忘年会を開催したりと、本社の平社員時代とは比較できないほど会社外での業務が増えます。お酒を全く飲まない賢狼パニですが、飲めない人でも割と快適にお酒の席を過ごせる時代になってきました。

下戸に快適な世の中

昭和の時代にはサラリーマンは下戸でも無理をして飲むのが当然といった風潮でしたが、平成の世はその点が違います。日本社会が成熟するにつれて、他人に無理強いをして飲酒を勧めるのはパワハラ(パワーハラスメント)に該当するので、「わっちはお酒が飲めません」と一言、言えばそれで済むのです。

賢狼パニ(・∀・) 「オレンジジュースをお願いします」

身長180センチの大型人間な賢狼パニですが、体格に似合わずアルコールを摂取するとコップ一杯のビールでも「ふうふう、苦しい」となってしまいます。実は本社勤務の頃に会社の慰安旅行で調子に乗ってビールをジョッキで飲んだことがありました。その後に上司と一緒に温泉に浸かっていると、

上司(^ω^)  「おい、パニ。お前の背中に紫色の斑点が無数に出ているぞ。どうやらお前はアルコールを消化する酵素が少ない体質みたいだから、注意した方がいいかもしれんな」

と、言われたのです。どうりで簡単に酔っぱらってしまう訳です。酔っぱらうというのは正確な表現ではなく、酔いが回る前に、気分が悪くなってしまうのですから「あ~暑い。ビール飲みて~」みたいな気持には全くなりせん(´・ω・`)

業界団体の忘年会に出席


業界団体の忘年会は、基本的に社長さんが出席する忘年会です。本来は社長が出席するのが通例ですが、多忙な社長は代理として賢狼に忘年会へ出席するように伝達をしてきました。

賢狼パニ(・∀・) 「ああ、めんどくさいなあ。夜18時からの忘年会だけどお開きが深夜2時頃だって聞いてるし、そんな暇があったらアニメをみたいなあ」

と、渋々ですが忘年会会場へ顔を出します。しかし、意外とこれが有意義な時間だったのです。普段は接することのない会社経営者の方々と話をすると、自分の知らない価値観や判断基準のお話を聞けたりして、とても刺激的だったのです。

賢狼パニ(・∀・) 「ははあ、社長は多忙を理由にわっちを代理出席させたけど、この場で何かを学べという意図があるんだな。忘年会に出席している人も凄いけど、うちの社長も凄いや」

このような感じで、平社員時代には「仕事=働くこと=賃金を得ること」と思っていましたが、経営幹部として会社の経営や運営に携わると「仕事=自分の成長=理解度を深める」という考えになるから不思議なものです。ポジションが社員を育てるといいますが、まさにその通りだと3号支店の支店長になって、その言葉の意味を身をもって体験出来ました。

賢狼パニ(・∀・)の働いていた業界

賢狼の勤めていた業界では基本的に支店展開などはしません。一国一城の主でも十分に儲かりますし、手広く業務をするにはリスクが高過ぎるのです。社長をやっていれば年収は2000万円以上になりますが、膨大な業務と労務を管理するのが大変なのです。支店を作って手広く運営できれば社長の所得も倍増すると考えるかもしれませんが、決してそうではないのです。

この昔話シリーズでも支店長がジャンプ(業界用語で突発退職)する様子を書いていますが、会社の経営者になりたいと自分で考えて事業を興し社長になった人と、普通の勤め人として入社して会社の役員になった人とでは、資質が根本的に違うのです。社長は会社の債務に対して個人保障をしていますから、会社が倒産したり事業が傾けば、社長の個人資産は全て失ってしまう危機に瀕し、更に多額の負債まで抱え込むリスクがありますが、雇われ人の支店長は所詮ただの勤め人ですから、逃げ出すことが容易なのです。

会社組織を大きくすると、本部機能など小規模の会社には必要のなかった間接部署の設置が必要になりますし、何よりも大量の社員を雇用するのが困難になってきます。大企業では黙っていても求職者が殺到しますが、中小企業は常に人材難に悩まされます。高給を払えば人はいくらでも集まりますが、それだと収益が出ません。また、高給を払ってもそれに見合っただけの仕事内容を消化できるほど優秀な人材が集まる保証はどこにもないのです。中小企業は会社の社会的ステータスも高くありませんから、献身的に働く社員を発掘するのは大企業に比べて不利なのです。

ラーメン屋を想像してみてください

美味しいラーメン店は日本には無数にあります。でも、その殆どが個人経営のお店です。よくても、その地域に二号店が存在する程度の規模が大半ではないでしょうか?天下一品や一風堂みたいに、全国展開する規模までラーメン店を大きくするのは、ラーメンの味も大事ですがそれ以上に企業経営と運営の手腕が必要なのです。規模を大きくする過程で間接部門の設立が必要となり、これを失敗すると本業の収益を吹き飛ばしてしまう事が起こってしまうのです。

賢狼の会社も基本的には支店展開に向いていません。しかし社長にはそれでもチャレンジしたいという夢があるから支店を設立するのですが、2号支店や3号支店の支店長みたいにジャンプしてしまうケースが多いのも中小企業の現状なのです。産みの苦しみと言えば適切かもしれません。

この記事の拍手コメント

2017.07.16 10:32 名無しさんこんにちわ 生活コストについて教えていただきありがとうございました 日曜月曜とパチンコに勝ったら、専業に大きく前進ですね 楽しみにしています 暑い中お体ご自愛ください

コメント

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